
健康経営推進検討会から健康経営の未来を考える
皆様、こんにちは!ES健康経営ブログ担当の森下柚希です!
今回は健康経営推進会で議題にもなった、健康経営の未来を左右する重要テーマである「企業価値を高める健康経営への転換」について深掘りしていきます。
健康経営優良法人認定2026の速報値では、以下の様に健康経営優良法人の認定数がまだまだ増加しています。
大規模法人部門(健康経営度調査回答数)
⇒4,175法人(前年度比306法人増、増加率+7.9%)
中小規模法人部門(健康経営優良法人認定申請数)
⇒23,485法人(前年度比3,218法人増、増加率+15.9%)
この増加率を見ても、日本の企業にとって健康経営優良法人がさらに重要な制度となっていることが伺えますね!
2025年7月に開催された経済産業省の「健康経営推進検討会」では、認定制度が10年以上の歴史を持つからこそである課題である、「調査票対策になっている」という本質的な問題が議題となっていました。
単なる形式的な義務から脱却し、真の「攻めの経営」へと進化するために、読み解くべきこれからの健康経営優良法人についての、重要な方向性をご紹介します!
形式的なテスト対策から脱却し真の人的資本経営へ

検討会で明確に議題となった健康経営の≪最終目標≫を「認定マークの取得」ではなく、「人的資本の価値を高める」という位置付けとすることです。
働く人をコストとしてではなく、自ら価値を高められる資本として捉えることで、そのパフォーマンスを最大限に引き出すための土台作りこそが、これからの健康経営の本質的意義になっていくのです。
この進化を実現するには経営トップ層の強い責任感と、取り組みを全社戦略として従業員ひとりひとりが考えることが不可欠となります。
健康経営の方針や目標やゴールの設定などを、取締役会などの経営レベルの会議体で定期的に議論することが、今後の認定要件としても重要視されています。
企業が持つ理念から逆算して戦略に根差した健康投資を行うことで、ステークホルダーや特に投資家からの信頼関係においても、健康経営を未来への確実な投資として明確に示すことができるのです。
健康経営は100社あれば100通りのカタチがあります。
形式的なチェックリストを埋める作業から脱却することで、自社の成長と競争力強化が“本当に経営に貢献する”価値のある活動へと進化させることが大切なんです!
多様な従業員の力を引き出す性差年代への配慮

健康経営を次のステージへ進める上で、避けて通れないのが「性差・年代への配慮」という視点です。
偏った施策では、多様な従業員一人ひとりのパフォーマンスを最大化することはできません。
特に女性の健康については、月経随伴症状や更年期症状などが、従業員のモチベーションや生産性低下に直結する重要な課題となります。
健康経営推進検討会では、女性の健康に関する研修を実施しても参加率が低いという課題が指摘されていました。
これからは制度を作るだけでなく、経営層や管理職を巻き込んだり、対談形式や短時間構成にしたりといった、浸透させるための工夫が不可欠だということですね!
中小企業ほど女性労働力に強く依存する傾向にあるため、この課題への適切な対応は「経営の生命線」とも言えるでしょう。
令和7年度の調査票改訂ポイントにも含まれているこの女性視点は、形式的なものではなく、全社員の能力を引き出すための戦略的な取り組みとして位置づけられています。
実際、SNSやネット上で話題になっているのを見かけた方も少なくないと思います。
一方で、これまで見過ごされがちだったのが「男性特有の健康課題」です。
男性特有の健康課題に目を向けることの重要性

男性更年期障害などが放置された場合の経済損失はなんと≪年間約1.2兆円≫にも上ると推計されていて、企業経営にとって無視できない潜在的リスクになっています。
この課題への具体的な対策事例として、従来の生理休暇制度を改め、性別を問わず「更年期症状」も対象とする制度に刷新したり、男性更年期に関する情報を会社が積極的に発信したりといった経営側の取り組みが紹介されていました。
男性特有の更年期症状への取り組み例
・女性社員向けだった生理休暇制度を刷新し、男女問わず更年期症状を対象に
・男性更年期に関する資料・動画をイントラネット上に公開
・社内報やウェブサイトでの啓発活動・更年期障害のオンラインセミナーや割引で医療機関を受診できるサービスを提供
・男性更年期について社内報で取り上げ、医師が幹部と対談する動画を全社員必須研修として配信
男性も女性も関係なくそれぞれのライフステージや性差に応じた適切なサポートを受けることが、安心して長く働き続けられる環境の構築となり、従業員エンゲージメントの向上と生産性の最大化に繋げることができます!
中小企業は外部支援と標準化をフル活用

資金や人的リソースが限られる中小企業にとって、健康経営への取り組みは大きな課題ですが、検討会ではこの問題についても解決策が取り上げられました。
その中でもリソース不足をカバーする自治体などの外部支援の積極的な活用が取り上げられました。
特に小規模事業者は、労働安全衛生法の基礎的な理解から支援が必要な場合もあり、これらを地域産業保健センターや、自治体の支援(自治体特例の創設意義)といった公的機関のサポートを活用することが非常に有効であるとされています。
自治体が健康経営に取り組むことで、その活動が地域の事業者に広がるという波及効果に大きな意義があると示されています。
自治体の一部では、健康宣言をしているが認定取得をしていない法人やまだ取り組んでいない法人に対する支援が存在があることも紹介されていました。
神奈川県藤沢市では「健康経営優良法人認定取得事業補助金」があったり、愛知県名古屋市では健康経営導入支援事業や健康経営応援パートナー企業による支援を受けられる「N健」という健康経営支援プロジェクトがあるそうです!
中小企業は、こうした地域のインフラや支援制度を経営資源の一部として積極的に活用していきたいですね!
自社単独で完璧を目指すのではなく、外部の知恵とサポートを借りて、まずは「小さな成功体験」を積み重ねていくことが、中小企業の健康経営を加速させるカギとなります。
外部の専門家である産業医や保健師、地域の支援機関との連携体制を構築し、リソース不足を補いながら、着実に成果を追求することが重要です。
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次のステージへ進化して企業価値を最大化しよう!

今回は健康経営推進検討会ので議題となった「形式」から「成果」へと転換させるための重要点を深掘りしました!
これからの社会に求められているのは、調査票対策という≪守り≫の姿勢から、経営戦略と統合して成果を追求するという≪攻め≫の姿勢への大転換です。
形式的なチェックリストを埋めるだけの作業から脱却し、経営戦略と深く統合された健康への投資が、これからの持続的な企業価値の創造の源となるのです!
特に多様な人材がその能力を最大限に発揮できる職場環境づくりは、国際社会における競争力を高める上でも重要な課題です。
健康経営の成果は医療費の抑制や休職率の改善といった守りの指標にだけに留まりません!
従業員の企業エンゲージメントの向上、創造性の発揮や生産性の向上、これらが最終的には企業収益への貢献という≪攻めの経営≫を実現するための強い基盤となっていきます。
この進化の波に乗り遅れることなく、健康経営を見つめなおして企業価値を一層高めていきましょう♪
経済産業省 第3回 健康経営推進検討会
https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/health_management/003.html
